お金儲けのビデオゲームはギャンブルと見なされる?

スキルが求められるゲームには、長年にわたる輝かしい法的・社会的・ビジネス的歴史があり、従来のボードゲームからスポーツイベントに至るまで、自分の才能を活かして競技する機会をゲーム参加者に提供してきました。

今日ではAOLMSN、ヤフーなどの主なメディアサイトのほとんどが、電子スポーツ(Eスポーツ)部門を開発し、本物のお金を賞金としてプロのゲーマーたちを人気ビデオゲームで競わせています。

その中でも、Skillzはこの潮流の先陣を切っているプラットフォームで、プレイヤーたちにモバイル機器を使ったスキルベースのマルチプレイヤー競技をさせ、本物のお金を賞金としています。

Skillzをプラットフォームとするゲームは、運ではなくスキルがものを言うゲームであることを明確に打ち出しており、それによってSkillzでのトーナメントはほとんどの国で合法扱いされています。

 

スキルが要求されるトーナメントに参加するのはギャンブルか?

一般的なギャンブルの定義は、以下の3つの要素であるため、現金を賞金としたスキルゲームのトーナメントはギャンブルとはみなされません。

(1)褒賞、(2) 有料参加(参加者はお金を払ってプレイする)、(3) 結果はあくまで運で決まる、の3つの要素があれば、ギャンブルとみなされます。

現金の賞金をかけた競技でも、これら3つの要素いずれかが欠けている競技であれば、ギャンブルには当てはまらないのです。Eスポーツ競技の勝敗は、偶然で決まるものではなく、プレイヤーの才能と能力によって決まるものなので、それらはほとんどの行政区で合法とされています。

 

たしかに、ゲームとギャンブルは非常に似通ったアクティビティです。実際、ギャンブル業界の企業は、その二つの名前のどちらかを使っています。主な違いは、ゲームの結果は「運」よりも「スキル」で決まる一方、ギャンブルではその逆だということです。

今日では、多くのビデオゲームがギャンブルの要素を含んでおり、その逆も然りです。ゲームもどきのギャンブル、そしてギャンブルもどきのゲーム、という言葉が多くの場合当てはまります。

近年、これらのアクティビティが急速に拡大し、それらの性格が重複する傾向にあるため、研究者たちはこれらのアクティビティを区別するためのフレームワークを確立させました。

カジノに似せたセッティングで賭けるミニゲームが含まれるビデオゲームは、ギャンブルもどきのゲームの一例です。ソーシャルメディアでも、娯楽的なカジノゲームに参加できる場合があります。

別の一例としては、ルートボックスを用意しているビデオゲームです。ルートボックスとは、プレイヤーたちはお金を払うと、まだ公開されていないゲーム機能にアクセスすることができる、というものです。ただし、ルートボックスはギャンブルに似ているという理由で、一部の地域では違法扱いになっています。

 

賞金を競うオンラインギャンブルと比べると、無料のギャンブルもどきのゲームの方が現在、人気が高くなっています。研究によると、若者やこうしたタイプのゲームに慣れ親しんでいる人たちは、ギャンブル関係の問題を起こしやすいということです。

この説を裏付ける証拠はありませんが、全体的にゲームがギャンブルに似通ってきたためかもしれません。近年では、ビデオゲームの結果に対して賭ける人たちの人数も上昇傾向にあります。

有名なテレビゲームと同様の仕組みをもつ電子ゲーム機 (EGM) もまた、ゲームもどきのギャンブルの一例です。

これら二つのアクティビティを組み合わせることで、プレイヤーたちにとってゲームとギャンブルの魅力が高まり、その結果プレイする人が増えているのかもしれません。しかし、ギャンブルとゲームが一つになることの真なる影響を理解するには、さらなる研究が必要でしょう。